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2010年9月21日火曜日

『怪奇!血のしたたる家』(1970)

  

怪奇! 血のしたたる家 -デジタル・リマスター版- [DVD]

嬉しいことにニューリリースDVD!4つのエピソードが入ったオムニバス・ホラー。第二話にピーター・カッシングが、第三話にクリストファー・リーが出ています。それしか予備知識がなかったんですが、見てみたらほかにもデンホルム・エリオットジェフリー・ベイルドンとゆー好みの役者さんが出ていて、ホクホクものでした♪

制作のアミカス・プロダクションというところは、ハマーよりあとにできたホラー作品専門(?)みたいなところなんですが、これまで見たカッシング作品でもいくつかアミカスのがあり、個人的にはハマーよりなじみやすいです。怪奇というより不思議な怪談という感じ。ストーリーを書き出すとたいしたことないんですが(^ ^;)、すごく役者さんのしどころがある作品が多いような。キャストが豪華なのも理由かもしれませんが。残酷描写より役者さんを見せる比重が高いんですね。

さて、今回のはある因縁つき(?)の家の話。その家に入居した人は次々に恐ろしい目に遭う、という筋立てです。最後にレンタルした老俳優の失踪事件を捜査しにきた、スコットランド・ヤードの警部補が狂言回しになります。(最後はこの人自身がエピソードに取り込まれて終わるので、正確には五つのエピソードということになるのかな)

エピソードとエピソードの間に「家のせいです」と曰くありげに言われるんですが・・・はっきり言って家関係ないです(笑)。原作ロバート・ブロック(『サイコ』の原作者でもあります)の作品からいくつか選んで一つのオムニバスにまとめたらしいので、まあ「家」は映画でオムニバスにするための方便ですね。それぞれの話もかなり脚色されてるそうですし。

目的のカッシング出演作は、蝋人形館の話。カッシングの役は引退した元株式仲買人で、生涯独身で来た人です。例の家を気に入り、読書と音楽鑑賞とガーデニング三昧の隠退生活を送ろうと引っ越してきます。(立地が田舎という設定らしいです。近くに鴨が泳いでる沼があったりします。このほとりにカッシングが立ってるシーンが、妙に「いかにも」なポーズでかっこよくて(笑)、半分笑いながらも「ほお!」と心の中でため息ついてしまいました(笑))

近くの町に出た彼は、時間つぶしに古い蝋人形館に入ります。ホラーテーマの寂れた蝋人形館なのですが、そこにあったサロメの人形の顔が、かつて振られた美女にそっくり。突然現れた館主は、その人形のモデルは死んだ妻だといい、「美しいでしょう。あなたはまた来ますよ」と予言めいたことを言います・・・

オチはちょっと笑える(?)かもですが、追いつめられた表情のカッシングは絶品なので(笑)なかなか見物でした。難はイマイチ蝋人形がモデルに似てないことですかね…。(そのせいでやっぱりちょっと笑える(^ ^;)。しかしモデルの女性の写真はほんとにきれいです。見たことない人ですが、なんていう女優さんなんだろう…)

各エピソードは二十数分しかないので、短時間にルックス絶頂期のカッシングを鑑賞したいときによさそうです♪(自分から見たルックス絶頂期は72年なんですが、まあ近い感じです)カッシングもリーも被害者側なので、お二人の恐怖におののいた顔が見られてお得です。(笑)