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2010年12月20日月曜日

『地底王国』(1976)

 やっとリアルタイムの記事になりました。(^^;)

二日早く着いたDVDを、昨夜堪能しました♪前にVHSで見たときは、着ぐるみの鳥人間にがっくりきてしまって(笑)ところどころ早送りしたのですが、今回は覚悟ができておりましたので、ちゃんと見ました。
ああ、ピーター・カッシングのアブナー・ペリー博士

あまりにラブリーすぎ!(笑)

これがあのクール・ビューティー、モフ・ターキンと同時期の姿とは…。ギャップ好きにはたまりません♪

原作はエドガー・ライス・バロウズのSF小説で、舞台は19世紀…だと思います。アイアンモールという、先端にドリルのついたジェットモグラもどきに乗って、メカの設計者アブナー・ペリー博士と出資者のデビッド・イネスが地下世界に行くお話です。デビッドがダグ・マクルーア、ペリー博士がカッシング。鳥人間に支配された地下世界の元王女様が、ボンドガールでハマー映画出身のキャロライン・マンローです。

主演がアメリカ人のマクルーアなので、対比を出すためか、カッシングの口調はいつもよりイギリス発音が強調されていて、いかにも「戯画化された愉快な英国紳士」です。扮装、身のこなし、表情の豊かさ…と、見事にマンガチック!この方がコミックリリーフというのは珍しいですが、ハマってます!ドクター・フーのときの雰囲気をさらに誇張した感じで、見ていて頬がゆるみました。(笑)
オープニングの、建造中のアイアンモールの横で設計図を見る姿は、なんとなくタンタンシリーズに出てくるビーカー教授を連想させます。帽子とコート、メガネに口ひげと、とぼけた感じが…。

メカは外観と操縦席しか出てきませんが、チープながらレトロでいい感じなので、地底世界に着くまでのシークエンスが楽しくて好きです。(カッシングのアップがたくさんあるというのもポイントかも…(笑))
ラストの雰囲気では、デビッドとペリーの冒険は続きそうなのですが…(そういえば、ペリーは途中でデビッドに「月に行きたいと思ったことないかね?」とか聞いてました。それどころじゃない状況だったので無視されてましたが(笑))
原作があるかどうかは関係なく、この二人の冒険ものをシリーズ化してくれたらよかったのに…。カッシングのペリー博士、もっと見てみたかったです。「アレ~、タ~スケテ~~」てな状況になってはデビッドに助けられる、というお約束なところがまたおいしくて…。(これでダグ・マクルーアが好みのタイプだったら萌えまくるところです!(笑))

作品としてはお子ちゃま映画なんですが、カッシングもわりと出ずっぱりですし、(途中デビッドと別行動になるところではしばらく姿が見られず、退屈しましたが)珍しいコメディー演技とかわいさ満点で大満足。なんだかえらくなごみました。(笑)

商品としての希望を言わせていただくと、英語字幕もあったらよかったなあ…と。日本語字幕に反映できない部分で、ペリー博士はいかにも英国紳士っぽいギャグ(?)を随所で言ってるみたいなのです。悪い原住民(笑)と戦うデビッドに「クインズベリ・ルールなんか気にせんでいいぞ!」とか。(たしかクインズベリ卿という人が、イギリスでボクシングのちゃんとしたルールを決めたそうで、それ以前はもっと荒っぽいものだったらしいんですね。つまり「品よく戦う必要ないぞ」みたいな台詞。もちろんデビッドは手加減なんかしてない状況ですので、このへんも絶妙なギャグです♪)
聞き取りが心もとないので、英語字幕があったら確認できるのになあ…と。
日本語吹き替え音源にこだわりのあるレーベルさんみたいなので、そちらに力が入ってるのかもしれませんが…けっこう楽しめただけに、ちょっぴり欲が出てしまいました。